インプラント治療を成功に導くには、歯科医師の技術と共に、治療を受ける患者さまにもお守りいただく点がございます。

注意していただきたいのが、インプラント手術後の食事です。

インプラント手術後、患部付近の歯や、仮歯で食べ物を噛んでしまうと、インプラント体と顎の骨が結合が阻害されるおそれがあります。患部に刺激を与えると、最悪の場合、インプラント手術をやり直さなければならなくなるケースも。

今回は、「インプラント手術後の食事の注意点」について、ご説明します。

■インプラント手術直後～2週間

◎患部付近の歯では噛まないように気をつけ、やわらかい物を食べることをおすすめします

インプラント手術直後～2週間は、患部の創口や顎の骨がもっとも敏感な時期です。

患部付近の歯では噛まないように気をつけ、以下のような、やわらかい物を食べることをおすすめします。

≪おすすめの物≫

• おかゆ

• うどん・そば・そうめんなどのやわらかく煮た麺類

• プリン

• ゼリー　など

≪控えていただきたい物≫

• 弾力のあるお肉

• 歯ごたえがある物

• ごろごろとした大きなかたまりが入っている料理

• ごま・七味などの歯や歯周ポケットに挟まりやすい物

• 唐辛子などの香辛料

■インプラント手術後2週間～1ヶ月

◎だんだん、普通の食事ができるようになっていきますが、ひき続き、患部付近の歯では積極的に噛まないように気をつけましょう

インプラント手術後2週間～1ヶ月ほど経つと、だんだん、普通の食事ができるようになっていきます。

普通の食事ができるようになっていきますが、ひき続き、患部付近の歯では噛まないように気をつけましょう。

≪おすすめの物≫

• ごろごろとした大きなかたまりが入っていない料理

• ホロホロ・トロトロになるまで煮込んだ煮込み料理

≪避けていただきたい物≫

• 弾力のあるお肉

• 歯ごたえがある物

• ごろごろとした大きなかたまりが入っている料理

• ごま・七味などの歯や歯周ポケットに挟まりやすい物

• 唐辛子などの香辛料

■仮歯で積極的に噛むのは控えましょう

◎仮歯で噛むと、インプラント体と顎の骨の結合が阻害されるおそれがあります

インプラント手術後、インプラント体と顎の骨の結合が進み、ある程度、インプラント体が安定してきましたら、仮歯を入れることがあります。

患者さまや歯周組織の状態により、仮歯を入れる時期は様々です。時期に違いはありますが、仮歯を入れた際は積極的に噛むのは控えましょう。

本来、仮歯は目立ちやすい箇所の歯の見た目をカバーしたり、発音を助ける目的があるのです。

仮歯で噛むと、噛む刺激が原因でインプラント体と顎の骨の結合が阻害されるおそれがあります。仮歯で噛み、インプラント体と顎の骨の結合が阻害されると、最悪の場合、インプラント手術をやり直さなければならなくなることも。

【インプラント手術直後～1ヶ月間は、患部に刺激を与えないように気をつけましょう】

インプラント手術直後～1ヶ月間は、インプラント体と顎の骨の結合が進む、もっとも大切な時期です。

インプラント手術直後～1ヶ月間は、患部に刺激を与えないように気をつけましょう。

なお、「1ヶ月間経ったから」と言って、仮歯で天然歯と変わらないように噛むのはおすすめできません。インプラントでしっかり噛めるのは、本歯の人工歯を入れた後になります。