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インプラントはむし歯にならないって本当? インプラントで気をつけたい「インプラント周囲炎」について


「インプラントにしたから、もう、むし歯にならないぞ」

「でも、歯ぐきや顎の骨の健康は気になるな…」


インプラントを入れた後、「もう、むし歯にならないから」と言って、歯磨きを怠るのは良くありません。


なぜ、インプラントの治療後、歯磨きを怠るのが良くないのでしょうか?


今回は、「インプラントの構造」および「インプラント治療後のケア(セルフケア&定期メンテナンス)の大切さ」について、ご説明します。


■インプラントの構造


◎インプラント体、アバットメント、上部構造の3つでインプラントが構成されています

インプラントは、以下の3つで構成されています。


[インプラントを構成する3つの要素]


  • インプラント体
    顎の骨に埋め入れる人工歯根


  • アバットメント
    インプラント体と上部構造を連結するパーツ


  • 上部構造(人工歯)
    食べ物を噛み、発音を助ける、歯の見た目をカバーするための人工歯


■インプラントの人工歯はむし歯になるの?


◎人工物のため、インプラントの人工歯がむし歯になることはありません

インプラントの上部構造(人工歯)はセラミックなどの人工物でできています。人工物のため、インプラントの人工歯がむし歯になることはありません。


■インプラントを取り囲む歯周組織は患者さまの生身の組織


◎歯ぐき・顎の骨は生身の組織のため、ケアを怠ると「インプラント周囲炎」を発症する可能性があります

むし歯にはならない、インプラントの人工歯。人工歯はむし歯にはなりませんが、インプラントを取り囲む歯ぐき・顎の骨などの歯周組織は患者さまの生身の組織です。


生身の組織のため、ケア(セルフケア&歯科医院で受ける定期メンテナンス)を怠ると歯周病の一種である「インプラント周囲炎」を発症する可能性があります。


■インプラント治療後はセルフケア&歯科医院での定期メンテナンスの継続が大切です


◎毎日のセルフケア+歯科医院での定期メンテナンスの継続により、お口の健康&インプラントを維持しやすくなります

インプラントの有無に関わらず、お口の健康を保つためには以下の2つが欠かせません。


[お口の健康を保つために欠かせない2つのケア]


①セルフケア


患者さまがご自身で行う、毎日の歯磨き+歯間清掃


②歯科医院での定期メンテナンス(定期検診)(プロケア)


  • 歯科医師によるお口の健康状態のチェック

    インプラントがある方には、インプラントの状態のチェック+必要に応じてインプラントの修理・交換


  • 歯科衛生士によるお口のクリーニング(歯石取りも含む)


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毎日のセルフケアに加え、歯科医院での定期メンテナンスを継続して受けることで、お口の健康&インプラントを維持しやすくなります。


■インプラントは“魔法のような治療”ではない?


◎しっかり歯を磨くことはお口の健康&インプラントの維持のために欠かせない基本のケア

毎日の歯磨きで面倒くささを感じる場面もありますよね。どなたも一度くらいは「歯磨きが面倒くさい」というお気持ちになったご経験があるかと思います。


面倒くさい場面もあるかとは思いますが、しっかり歯を磨くことはお口の健康&インプラントの維持のために欠かせない基本のケアです。


インプラントは歯磨きが要らなくなる“魔法のような治療”ではありません。

インプラントの有無に関わらず、毎日、しっかり歯を磨きましょう。


【セルフケア+プロケアでお口の健康&インプラントを維持しましょう】


お口の健康&インプラントを維持するためには、患者さまがご自身で行う毎日の歯磨き+歯間清掃がケアの基本です。


セルフケアに加え、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることで、むし歯・歯周病(インプラント周囲炎)の早期発見・早期治療につながります。定期メンテナンスにより、インプラントの不具合にも早期に対応しやすくなります。


お口の健康を保ち、インプラントを長持ちさせるために、毎日のセルフケアをしっかり行うと共に、歯科医院で定期メンテナンスを受けましょう。

あくね歯科クリニック
歯科医師
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