インプラント治療では、歯ぐきの切開や顎の骨へのインプラント体の埋め入れを行います。
外科的な手術を行うため、インプラント手術の前日&当日の手術前には気をつけていただきたい点も。
目次
■インプラント手術の前日に気をつけていただきたいこと
①十分に睡眠を取る
睡眠が不足していると、手術の際に気分が悪くなる可能性があります。
インプラント手術の前日~当日にかけては、十分に睡眠を取りましょう(7時間以上が理想です)。
②アルコールは少量にとどめる
お酒が残っていると(二日酔いなど)、手術の際に気分が悪くなる可能性があります。
インプラント手術の前日はアルコールの摂取は少量にとどめましょう。
■当日の手術前に気をつけていただきたいこと
①しっかり歯を磨き、フロスで歯間清掃をしておく
歯の清掃が不足していると、手術後、歯についた歯垢の中にひそむ細菌によって患部の腫れ・炎症が増す可能性があります。
当日の手術前にはしっかり歯を磨くと共に、フロスによる歯間清掃も忘れずに行いましょう。
②手術の3時間前までに、脂肪分が少なく糖質を含んだ食事を摂る
手術当日、何も食べてないと低血糖状態になり、手術の際に気分が悪くなる可能性があります。
当日は、手術の3時間前までに、脂肪分が少なく糖質(ご飯・パン・麺類などの炭水化物)を含んだ食事を摂りましょう。
食欲がない場合は、果物やエナジーゼリー、ジュースなど、糖分を含んだ物でもかまいません。
■インプラント手術直後の注意点
インプラント手術直後~1ヶ月間は、大切な時期です。患部へ刺激を与えないように注意しましょう。
また、手術直後~1ヶ月間の時期に加え、顎の骨とインプラント体が結合して安定するまでの数ヶ月間の間は、患部への刺激は避ける必要があります。
①処方された抗生剤を飲み切る
手術後は用法・用量を守り、処方された抗生剤(抗生物質)を飲み切りましょう。抗生剤を飲み切らなかった場合、創口が化膿するなど、感染症が起きる可能性があります。
②うがいや歯磨きはやさしく行う
患部への刺激を防ぐため、当日の手術後は強い力でのうがい(ぶくぶくうがい、がらがらうがい)、および、歯磨きは控えましょう(手術翌日から歯磨きが可能です)。
当日の手術後にお口の中をゆすぎたい場合は、患部の創口にふれないように水を含み、静かにお口の中をゆすいでそっと水を吐き出してください。
手術翌日から抜糸までの間は、うがいや歯磨きは軽い力でやさしく行いましょう。抜糸までは、強い力でのうがいは控えてください。歯磨きも患部の創口に歯ブラシがふれないように気をつけましょう。
③手術後~抜糸までの間は、うがいや歯磨きは1日2回以内に留める
患部への刺激を防ぐため、手術後~抜糸までの間は、うがいや歯磨きは1日2回以内に留めましょう。
④手術後~2、3週間程度はやわらかい物が中心の食生活を
患部への刺激を防ぎ、顎の骨とインプラント体の結合をさまたげないようにするために、インプラント手術後~2、3週間程度の食事では、硬い物や弾力のある物(お肉など)は避けましょう。
手術後~2、3週間程度はおかゆ、やわらかい麺類、離乳食、プリン・ゼリーなど、やわらかい物を中心に摂ることをおすすめします。
⑤手術後~2、3日程度は入浴を控える(シャワーはOKです)
手術後~2、3日程度は浴槽につかっての入浴は控えましょう。
シャワーは手術当日からOKです。
当日の手術後~2、3日程度の手術直後の時期に浴槽に浸かって入浴すると、血行が良くなり、患部の痛みや腫れが増すおそれがあります。
なお、シャワーの際はお口の中にお湯・水を含まないように注意してください。
⑥手術後~1週間程度は運動を控える
手術後~1週間程度は運動を控えましょう。当日の手術後~1週間程度の手術直後の時期に運動をすると血行が良くなり、患部の痛みや腫れが増すおそれがあります。
なお、1時間以内の軽めのウォーキングは手術当日から行ってもかまいません。
⑦手術後~1週間程度はお酒を控える
手術後~1週間程度はお酒(飲酒)を控えましょう。当日の手術後~1週間程度の手術直後の時期に飲酒すると、アルコールの作用で血行が良くなり、患部の痛みや腫れが増すおそれがあります。
【インプラント治療では手術の前日&当日、および、手術後の注意点を守りましょう】
起こり得るトラブルを未然に防ぎ、インプラント治療を成功に導くには、体調を管理すると共に患部へ刺激を与えないようにすることが重要です。
安定性が高い人工歯を得るために、手術の前日&当日、および、手術後の注意点を守りましょう。