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口周りのしわ・ほうれい線の原因とは? 歯を失うことで起こる変化を解説


最近、ほうれい線が深くなった気がする。口周りのしわが増えて、なんだか老けた印象に見える——そんなお悩みはありませんか。


加齢や紫外線対策の不足が原因だと思いがちですが、実は「歯を失ったこと」が関係している場合があります。歯がなくなると、顎の骨に刺激が届かなくなり、骨が少しずつ痩せていくことがあるのです。


この骨の変化によって、皮膚や筋肉を内側から支えきれなくなり、口元のしわやほうれい線が目立ちやすくなる可能性があります。


本記事では、口周りのしわ・ほうれい線が深くなるメカニズムと、歯科治療を通じた対策の可能性についてお伝えします。今お使いの入れ歯やブリッジに不安を感じている方も、ぜひ最後までお読みください。


■口周りのしわ・ほうれい線が深くなる原因とは


しわやほうれい線が目立ち始めると、まずスキンケアの見直しを考える方が多いのではないでしょうか。


ただ、原因は多岐にわたり、肌表面だけにあるわけではありません。顔の土台となる骨の状態が、見た目の印象を左右している場合もあります。


◎加齢や紫外線だけではない「骨の変化」という要因

口周りのしわやほうれい線の原因としてよく挙げられるのは、加齢によるコラーゲンの減少、紫外線ダメージ、乾燥などです。


もちろんこれらは重要な要因ですが、見落とされがちなのが「顎の骨の変化」ではないでしょうか。顎の骨が痩せると、その上の皮膚や筋肉を十分に支えにくくなることがあります。


たとえるなら、風船の空気が抜けていくような状態です。内側からの支えが弱まった皮膚はたるみやすくなり、しわやほうれい線として表面に現れてくる可能性があります。


外側からのケアを続けることも大切ですが、土台である骨の状態にも目を向けてみましょう。


◎歯を失うと顎の骨が痩せる理由

健康な歯がある状態では、噛むたびに歯根を通じて顎の骨に刺激が伝わります。この刺激が骨の代謝を促し、骨の健康維持に役立っていると考えられています。


ところが歯を失うと、この刺激が途絶えてしまいます。刺激を受けなくなった骨は少しずつ吸収されて痩せていく傾向があり、これが「骨吸収」と呼ばれる現象です。


入れ歯やブリッジは歯の見た目や噛む機能を補う役割を果たしますが、歯根の代わりにはなりません。そのため、骨への刺激が伝わりにくく、歯を失ってから時間が経つと、骨吸収の進行とともに顔貌にも変化が現れることがあります。


■意外と知られていない「歯を失った後」の顔の変化


歯を失った影響は、噛みにくさだけではありません。時間が経つにつれて、顔全体の印象にも変化が生じる場合があります。


◎唇が薄くなる・口角が下がるのも骨痩せのサイン

顎の骨が痩せると、唇を支える土台も一緒に変化していきます。すると、唇が内側に巻き込まれるように薄く見えたり、口角が下がった印象になったりすることも考えられます。


「最近、口紅を塗っても映えない」「写真を撮ると口元が寂しい印象になる」——こうした変化の背景には、骨吸収による顔の輪郭の変化が関係しているかもしれません。気になる場合は、歯科医院で状態を確認してみることをおすすめします。


◎噛み合わせの変化が表情筋に与える影響

歯を失うと、残った歯だけで噛むようになり、噛み合わせのバランスが崩れやすくなります。左右の表情筋の使い方にも偏りが生じ、よく使う側に深いしわができやすくなることも考えられます。


さらに、しっかり噛めなくなることで表情筋全体の運動量が減り、筋力が低下していく可能性があります。


筋肉が衰えると、皮膚を引き上げる力も弱まり、たるみやしわにつながりやすくなります。歯と顔の筋肉は、想像以上に密接なつながりを持っているのです。


■口周りのしわ・ほうれい線をなくす対策と治療の選択肢


骨痩せが原因で生じた口元の変化には、歯科治療からのアプローチが有効となるケースがあります。ここでは、具体的な対策と治療の選択肢をご紹介します。


◎インプラントが骨痩せを防ぐ仕組み

インプラント治療では、顎の骨にチタン製の人工歯根を埋入して、噛む機能を回復させる治療法です。この人工歯根が天然の歯根と同様に、噛むたびに骨へ刺激を届ける役割を担います。


骨への刺激が維持されることで、骨吸収の進行を抑える効果が期待されています。入れ歯やブリッジとの違いは、「骨へ直接刺激を伝えられる」点にあります。


ただし、効果には個人差があり、すべての方に同様の結果が得られるわけではありません。詳しくは担当医にご相談ください。


◎今の入れ歯・ブリッジを見直すべきケース

すでに入れ歯やブリッジをお使いの方でも、次のような変化を感じたら、治療の見直しを検討してみてください。


  • 入れ歯が以前よりゆるくなった

  • 口元のしわやたるみが気になるようになった

  • 噛む力が弱くなったと感じる


これらは骨吸収が進んでいるサインかもしれません。早めに歯科医院で状態を確認することで、適切な対応を検討できる場合もあります。


◎まずは担当医に相談することが対策への第一歩

骨の状態や適切な治療法は、お一人おひとり異なります。定期検診やメンテナンスの際に、気になる変化があれば担当医にお伝えください。


レントゲン検査などで骨の状態を確認しながら、ご自身に合った対策を一緒に考えていくことができます。治療についてはメリット・デメリットを含めて丁寧にご説明いたしますので、お気軽にご相談ください。


■よくある質問


Q. 歯を失ってからどのくらいで骨痩せは始まりますか?


A.骨吸収は歯を失った後から始まるとされています。特に抜歯後しばらくの期間は変化が生じやすいと言われていますが、進行のスピードには個人差があります。全身の健康状態や生活習慣も影響するため、定期的なチェックをおすすめします。


Q. 入れ歯を使っていれば骨痩せは防げますか?


A.入れ歯は噛む機能を補う役割を果たしますが、歯根のように骨へ直接刺激を伝えることはできません。そのため、入れ歯を使用していても骨吸収が進む傾向にあると考えられています。定期的な調整と状態確認を心がけてください。


Q. インプラント治療は誰でも受けられますか?


A.全身の健康状態や顎の骨の量・質によって、適応が異なります。糖尿病や骨粗しょう症などの持病をお持ちの方は、事前に担当医としっかり相談することが大切です。精密検査を行ったうえで、一人ひとりに合った治療法をご提案いたします。


Q. すでに骨が痩せている場合でもインプラントはできますか?


A.骨が不足している場合でも、骨造成という処置を併用することでインプラント治療が可能になるケースがあります。ただし、適応には個人差がありますので、まずは検査を受けて、現在の骨の状態を把握するところから始めましょう。

あくね歯科クリニック
歯科医師
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