顎の骨にインプラント体(フィクスチャー)を埋め入れ、人工歯根を作る治療法、インプラント。
インプラント手術の方式は、大きく分けて以下の2種類があります。
・1回法·········· 1回の手術を行う(歯ぐきの切開が1回で済む)
・2回法·········· 2回の手術を行う(歯ぐきの切開を2回行う)
あくね歯科クリニックでは、2回法によるインプラント手術を行っています。多くの歯科医院が2回法を採用しており、一般的な方式です。
今回は、インプラント手術の「1回法」と「2回法」の違い、および、それぞれの手術方式のメリット・デメリットをご紹介します。
目次
■1回法
◎1回の手術で、インプラント体の埋め入れとアバットメントの接続を同時に行います
1回法では、インプラント体(人工歯根)の埋め入れとアバットメント(連結部品)の接続を同時に行います。1回法では、歯ぐきの切開を伴う手術は1回のみです。
多くの場合、1回法ではインプラント体とアバットメントが一体化したワンピースタイプのインプラントパーツが用いられます。クリニックによっては、1回法でインプラント体とアバットメントが分かれた2ピースタイプのパーツを用いることもあります。
1回法の手術の流れ
1回目の手術:
歯ぐきを切開し、顎の骨にインプラント体を埋め入れると共に、インプラント体の先端にアバットメントを接続する(インプラント体とアバットメントが一体化したワンピースタイプのインプラントパーツを用いることが多い)。
接続したアバットメントの先端にキャップ(ヒーリングキャップ)をかぶせて患部の創口を保護し、手術が完了する(キャップは歯ぐきの外に露出したままの状態)。
なお、1回法の「即時荷重(そくじかじゅう)」という方法では、手術当日に仮歯を装着する。
抜糸&仮歯の装着:
手術から1~2週間後、歯ぐきの縫合部分の抜糸を行う。歯周組織の状態に問題がなければ、抜糸時に仮歯を装着して歯の見た目をカバーする(※)。
(※)歯周組織の状態によっては仮歯を装着しない場合もあります。
人工歯の装着:
埋め入れたインプラント体が顎の骨に結合するまで、2~6ヶ月程度待つ。インプラント体が顎の骨に結合したことを確認できたら、人工歯を装着してインプラント治療が完了する。
■2回法
◎「インプラント体の埋め入れ」と「アバットメントの接続」の2回の手術を行います
2回法では、「インプラント体の埋め入れ」と「アバットメントの接続」の2回の手術を行います。
さまざまなメリット(後述)があることから、当院を含め、インプラント治療においては2回法を採用しているクリニックが多いです。
2回法の手術の流れ
1回目の手術:
歯ぐきを切開し、顎の骨にインプラント体を埋め入れる。埋め入れたインプラント体にカバースクリューを取り付けた上で歯ぐきをかぶせて縫合し、1回目の手術が完了する(埋め入れたインプラント体&カバースクリューが歯ぐきで覆われた状態)。
抜糸&仮歯の装着:
手術から1~2週間後、歯ぐきの縫合部分の抜糸を行う。歯周組織の状態に問題がなければ、抜糸時に仮歯を装着して歯の見た目をカバーする(※)。
(※)歯周組織の状態によっては仮歯を装着しない場合もあります。
2回目の手術:
埋め入れたインプラント体が顎の骨に結合するまで、3~6ヶ月程度待つ。インプラント体が顎の骨に結合したことを確認できたら、2回目の手術を行う。
2回目の手術では歯ぐきを切開し、カバースクリューを外した後、インプラント体の先端にアバットメントを取り付ける。
人工歯の装着:
2回目の手術で生じた歯ぐきの創口が治癒するまで、1~2週間程度待つ。歯ぐきが治癒したことを確認できたら、人工歯を装着してインプラント治療を完了する。
■1回法・2回法、それぞれのメリット・デメリット
〇1回法のメリット
・歯ぐきの切開が1回で済み、患者さまにかかる肉体的・精神的負担を減らせる
・1回の手術で済むため、全体の治療期間を短縮しやすい
・顎の骨に高さと幅が十分にあり、骨密度が高く、歯周組織が健全な場合は、手術当日に仮歯を入れられる(=即時荷重:歯がない期間が存在しない)
●1回法のデメリット
・顎の骨の高さと幅が不足しており、骨密度が低く、歯周組織が健全ではない場合は1回法を適応しにくい
・顎の骨の高さと幅が不足しており、骨密度が低く、骨造成が必要な場合は1回法を適応しにくい
・キャップの先端が露出した状態のため、2回法と比べて手術後の細菌感染リスクが高くなる
・1回の手術でインプラント体の埋め入れとアバットメントの接続を同時に行うため、歯ぐきと人工歯のラインを綺麗に仕上げるのが難しい(歯ぐきの中から人工歯が立ち上がっている印象を出しにくい)
〇2回法のメリット
・1回目の手術では歯ぐきを閉じるため、インプラントパーツの先端を露出したままの1回法と比べて患部の創口からの細菌感染リスクを低減できる
・インプラント体を埋め入れた後に期間を置いてアバットメントを取り付け、歯ぐきの高さを見ながら人工歯を装着するため人工歯の位置を調整しやすく、歯ぐきと人工歯のラインを綺麗に仕上げやすい
・手術を複数回行い、その都度、歯ぐきを閉じるため、顎の骨が不足しており骨造成が必要なケースにも余裕を持って適応しやすい
●2回法のデメリット
・2回~複数回(骨造成が必要な場合)の手術を行うため、患者さまにかかる肉体的・精神的負担が増える
・2回~複数回(骨造成が必要な場合)の手術を行うため、手術の回数が増えることによる細菌感染のリスクが高まる
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