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インプラント手術後、いつから運動がOK? 手術後の運動の注意点 治療後(安定後)の運動について


インプラント治療では、歯ぐきの切開、顎の骨へのインプラント体の埋め入れなど、外科的な手術を行います。


外科的な手術を行うため、インプラント手術後は患部の安静のために運動を控えていただきたい時期も。


手術後の安静時期のほか、手術から数ヶ月間が経ってインプラントが安定した後(治療後)も、スポーツの種類によっては注意点があります。


今回は、「インプラント手術後・治療後(安定後)の運動の注意点」のお話です。


■インプラント手術を受けた当日~2、3日程度(手術直後)


◎軽いウォーキングを含め、有酸素運動・筋トレなど運動は控えましょう

インプラント手術を受けた当日~2、3日程度の手術直後は、患部がもっとも敏感な時期です。


この時期に運動をしてしまうと、患部の腫れ・痛みが増すおそれがあります。また、運動をすることで振動が伝わり、顎の骨とインプラント体の結合に悪影響が出る可能性も。


患部の安静を保つために、インプラント手術を受けた当日~2、3日程度は、


  • 軽いウォーキングを含めた有酸素運動

  • 筋トレ

  • 球技

  • 格闘技


などの運動は控えましょう。


{クリニックまでの徒歩での移動はOK ただし、汗をかくほどの長い距離の徒歩はやめましょう}


インプラント手術を受けた当日~2、3日程度は、汗をかかないレベルであれば、徒歩での移動はOKです。ただし、


  • 気温が高く、汗をかくような季節の徒歩での移動

  • 徒歩での長い距離の移動


は患部の腫れ・痛みが増すおそれがあるため、注意が必要になります。


気温が高く汗をかくような季節の移動、長い距離での移動になりそうな場合は、患部の安静のために車(運転者の方がいる車に乗るのが望ましいです)やバス、電車など、できるだけ歩かずに済む移動手段を利用することをおすすめします。


■インプラント手術を受けてから2、3日~2週間程度


◎軽いウォーキング・ストレッチであれば、行える場合があります

インプラント手術を受けてから2、3日~2週間程度が経つと、手術直後と比べて患部の創口が少しずつ安定していきます。


患部の創口が少しずつ安定していくため、インプラントを受けて2、3日~2週間程度の時期には、


  • 軽いウォーキング(ジョギング、水泳などの有酸素運動は控える)

  • ストレッチ


であれば、行える場合があります。

ただし、上記のような運動はすべての患者さまが行える訳ではありません。


インプラントの埋め入れ本数が多い、広範囲な骨造成を行ったなど、手術範囲が広いインプラント治療(骨造成を含む)を受けた場合は、手術後2、3日が経っても軽いウォーキング・ストレッチなどの運動は控えた方が良いケースもあります。


■インプラント手術を受けてから2週間~1ヶ月程度


◎軽いウォーキング・ストレッチに加え、衝撃が少ない有酸素運動であれば、行える場合があります

インプラント手術を受けて2週間~1ヶ月程度が経つと、患部の創口の状態が安定していきます。


患部の創口が少しずつ安定していくため、インプラントを受けて2週間~1ヶ月程度の時期には、


  • 軽いウォーキング(ジョギング、水泳などの有酸素運動は控える)

  • ストレッチ


であれば、行えるようになっていきます。

なお、インプラント手術を受けて2週間程度が経った後も、ひき続き、


  • 筋トレ

  • 球技

  • 格闘技


などの運動は控えましょう。上記のような力を入れる運動・激しい動きを伴う運動を行ってしまうと、患部の骨結合がさまたげられるおそれがあります。


◎インプラント手術後1ヶ月~2ヶ月の時期は注意が必要

{インプラント手術後1ヶ月頃に骨結合が弱まり、患部の骨結合が不安定になる時期があります}


インプラント手術後、1ヶ月程度が経った頃に、一時的に患部の骨結合が不安定になる時期があります。


理由は


  • 骨結合現象&骨の代謝に伴い、手術後「新しい骨に入れ替わるとき」にインプラント体を取り巻く部分の表層の顎の骨が溶ける(骨吸収)


ためです。


インプラント手術は、手術後、1ヶ月程度の時期が「骨結合の安定が弱い不安定な時期(スタビリティ・ディップ:Stability dip)」とされています(※)


(※)Yeon-Jo Choi et al.
CT Scanning and Dental Implant
(2011)より引用。


その後は、徐々に患部の骨結合が進み、顎の骨とインプラント体が安定した状態になっていきます。


患部の骨結合をさまたげないようにするため、インプラント手術後1ヶ月~2ヶ月程度のあいだは、ひき続き、


  • 筋トレ

  • 球技

  • 格闘技


などの運動は控えましょう。


■インプラント手術を受けてから2ヶ月以上~


◎無理のない範囲であれば、ジョギングなどの有酸素運動・球技を行える場合があります

インプラント手術を受けてから2ヶ月以上が経つと、顎の骨とインプラント体の結合が進み、患部が安定した状態に向かっていきます。


患部が安定した状態に向かっていくため、患者さまによっては、

 

  • 有酸素運動(ジョギング、水泳など)

  • 顔面への衝撃に気をつけて行う球技(ゴルフ、サッカーなど)


であれば、行える場合があります。


なお、上記のような運動はすべてのインプラントの患者さまが行える訳ではありません。患者さまによっては、大事を取り、上記のような運動を控えた方が良いケースもあるため、歯科医師の指示に従ってください。


◎顎の骨にインプラント体が結合して安定するまでは、激しい運動は控えましょう

顎の骨にインプラント体が結合して安定するまでは、


  • 歯を食いしばるような筋トレ(負荷が強い筋トレ)

  • 激しい有酸素運動(激しいエアロビクス、マラソン、トライアスロンなど)

  • 顔面への衝撃のおそれがある球技(ラグビー、アメフトなど)

  • 格闘技


上記のような激しい運動・格闘技は控えましょう。


[顎の骨にインプラント体が結合して安定するまでの平均的な期間(結合期間、治癒期間)]


  • 上顎:4~6ヶ月前後

  • 下顎:3~4ヶ月前後


(※)平均的な期間です。患者さまや歯周組織の状態により、
上記以上の結合期間がかかる場合があります。


■インプラント治療後(安定後)は、どんな運動・スポーツを行ってもOK?


◎インプラントが安定した後は、激しい有酸素運動、球技を行うことも可能です

患者さまや歯周組織の状態によって結合期間に差がありますが、インプラント手術後、数ヶ月程度(3~6ヶ月程度)が経つと、顎の骨にインプラント体が結合して安定した状態になります(※)。


(※)平均的な期間です。患者さまや歯周組織の状態により、
上記以上の結合期間がかかる場合があります。


顎の骨にインプラント体が結合して安定した後は、


  • 有酸素運動(エアロビクス、マラソン、トライアスロンなど)

  • ゴルフ、サッカー、バスケットボール


などの運動を行うことも可能です。


◎安定後も、歯を食いしばるような筋トレ、球技、格闘技には注意が必要

{マウスガードの使用をおすすめする運動・スポーツについて}


インプラント治療後(安定後)も、ひき続き、以下のような運動には注意が必要になります。


  • 歯を食いしばるような筋トレ(負荷が強い筋トレ)

  • 激しい有酸素運動(激しいエアロビクス、マラソン、トライアスロンなど)

  • 顔面への衝撃のおそれがある球技(ラグビー、アメフトなど)

  • 格闘技


インプラント治療後(安定後)、上記のような運動を行う際は、顎の骨とインプラントの結合状態を保護するためにスポーツ・格闘技用のマウスピース(マウスガード)を装着することをおすすめします。


【インプラントの無料相談を受付中です】


今回は、「インプラント手術後・治療後(安定後)の運動の注意点」のお話をさせていただきました。


インプラント治療を受けることをご検討中の方は、手術後・治療後(安定後)の運動や手術後の食事など、気になる点もあるかと思います。


ご紹介した内容は、あくまでも基本的な考えであり個々の手術内容や全身的疾患の有無でも変わります。詳しくはご相談ください。


名古屋市緑区のあくね歯科クリニックでは、インプラントの無料相談を受付中です。

当院では、高品質なストローマンインプラントを用いたインプラント治療を行っています。


当院は3,000本以上(2014年~現在)のインプラントの治療実績があります。骨造成が必要な難症例にも対応可能です。


歯のお困りごとやインプラント治療に関するご質問がある方は、お気軽にご相談ください。メール相談も受け付けております(※)。相談費は無料です。


(※)メール相談はインプラント治療をご検討されている方のみになります。


患者さまに寄り添ったカウンセリングを行い、治療計画や費用、保証内容について、丁寧にわかりやすくお伝えいたします。

あくね歯科クリニック
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