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インプラント治療後、歯ぐきの色が黒く見えることがあるのはなぜ? 原因・対処法を解説


すべての患者さまではないのですが、インプラント治療後、歯ぐきの色が黒く見えることがあります。


せっかく、インプラントで安定性が高い人工歯を手に入れたのに、歯ぐきの色が黒かったらがっかりしてしまいますよね。


今回は、「インプラント治療後、歯ぐきの色が黒く見える原因・対処法」について、ご説明します。


■インプラント治療後、歯ぐきの色が黒く見える原因・対処法


インプラント治療後、以下のような原因により、歯ぐきが黒く見えることがあります。


1-1.歯ぐきが薄く、インプラント体・アバットメントのチタン金属が透けて見えている

下記のような原因により、歯ぐきの中にあるインプラント体・アバットメントが透けてしまい、歯ぐきが黒く見える場合があります。


[インプラント治療後、歯ぐきが黒く見える可能性がある方]


  • 生まれつき、歯ぐきが薄い

  • 歯周病が原因で歯ぐきが痩せ、歯ぐきが薄くなっている


≪対処法≫


  • サイズが小さめなインプラント体・アバットメントを使う


生まれつき歯ぐきが薄い方に対しては、サイズが小さめなインプラント体・アバットメントを使うことで、チタン金属が透けて歯ぐきが黒く見える不具合を避けやすくなります。


  • インプラント治療の前に歯周病治療を行う


歯周病をお持ちの方に対しては、インプラント治療の前に歯周病治療を行うことが重要です。中等度~重度の歯周病で歯ぐきがやせているケースなど、場合によっては、歯ぐきの移植手術や再生医療(歯周外科治療)が必要になることもあります。


1-2.インプラント周囲炎を発症し、歯ぐきが赤黒くor紫色になっている

インプラント治療後、以下の2つのケアを怠ると、口腔内に歯周病菌が繁殖して「インプラント周囲炎(インプラント周りの歯周病)」を発症することがあります。


[インプラントを維持し、お口の健康を保つために重要な2つのケア]


  • 患者さまがご自身で行う、毎日の歯磨き+歯間清掃(セルフケア)

  • 歯科医院で受ける定期メンテナンス(プロケア)


インプラント周囲炎が中等度~重度に進行すると、歯ぐきが赤黒くor紫色に変色する場合も。


≪対処法≫


  • インプラント周囲炎の治療(歯周病治療)を行う


インプラント周囲炎を発症した場合は、歯周病治療が必要です。インプラント周囲炎が中等度~重度に進行しているケースでは、インプラントを撤去し、歯ぐきの移植手術や再生医療(歯周外科治療)が必要になる場合も。


セルフケア&プロケアでインプラント周囲炎を予防しましょう


インプラント周囲炎を防ぐには、毎日のセルフケアをしっかり行い、併せて、歯科医院で定期的にメンテナンス(プロケア)を受けることが重要です。


1-3.インプラント体の埋め入れ位置が適切ではない

インプラント体の埋め入れ位置が適切ではない場合、インプラント体・アバットメントが透けてしまい、歯ぐきが黒く見えることがあります。


≪対処法≫


  • インプラント手術前、入念にインプラント体の埋め入れ位置を算出する


入念なシミュレーション結果に基づき、顎の骨の適切な位置にインプラント体を埋め入れることで、歯ぐきが黒く見えてしまう不具合を防ぎやすくなります。


※当院ではコンピューターガイドを使用し、

インプラント体を適切な位置に埋入しています。


■インプラント以外の要素で歯ぐきが黒く見える原因


インプラント以外にも、以下のような要素があると歯ぐきが黒くが見えることがあります。


2-1.喫煙の影響で歯ぐきが赤黒くor紫色になっている

喫煙習慣がある方は、タバコに含まれるニコチンやタールの影響で歯ぐきが赤黒くor紫色に変色する場合があります。


≪対処法≫


  • 禁煙する


喫煙習慣がある方は、禁煙をすることで歯ぐきの変色を防ぎやすくなります。長年の喫煙習慣によって歯ぐきの状態が悪化している場合は、歯ぐきの移植手術や再生医療(歯周外科治療)が必要になることも。


2-2.メタルタトゥー(歯の詰め物・被せ物による金属イオンの沈着)

主に銀歯など、歯の詰め物・被せ物の金属イオンが唾液の中に溶け出し、歯ぐきが黒ずむ場合があります。歯科治療の際、銀歯をつけるときに金属片が歯周ポケットの中に入り込み、歯ぐきが黒ずむケースも。


≪対処法≫


  • セラミックやレジンなどの非金属の詰め物・被せ物にする


セラミックやレジンなど、非金属の詰め物・被せ物にすることで、金属イオンが原因の歯ぐきの黒ずみを防ぎやすくなります。


【日本人に適したサイズが小さめなインプラントパーツを用いています】


あくね歯科クリニックでは、日本人に適したサイズが小さめなインプラント「ストローマンSL Activeロキソリッド」を採用しています。


SL Activeロキソリッドは独自技術によって強度を高めており、インプラント体の直径が小さい点が特徴です。インプラント体のサイズを小さくすることで歯周組織への負担が減ると共に、インプラント体・アバットメントが透けて歯ぐきが黒く見えるトラブルを防ぎやすくなります。

あくね歯科クリニック
歯科医師
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