30代や40代の比較的若い年代の方が歯を失ってしまうケースは少なくありません。むし歯や歯周病、不慮の事故などが原因で歯を失ってしまった場合、歯をおぎなう補綴（ほてつ）治療を進めていきます。ブリッジや部分入れ歯、インプラントが選択肢となりますが、歯をおぎなう際は将来を考えた治療を受けることが大切です。

■若い方でもインプラントをおすすめする理由

あくね歯科では、30代・40代の若くして歯を失われた方にインプラント治療をおすすめしています。

◎30代・40代の方でもインプラントが適しているのはなぜ？

ブリッジや部分入れ歯は残っている歯を傷つけてしまいます。特にブリッジは両隣の歯を削るため歯の寿命が縮まり、最終的には残っている両隣の歯もダメになり抜歯となるケースが多いです。部分入れ歯も金具の部分から少しずつ歯が削れて溝ができ、金具をかけている歯が知覚過敏やむし歯になる可能性が高まります。

インプラントは失われた歯の箇所にのみ人工歯根を埋め入れます。残っている歯を傷つけないため、結果としてお口全体の歯の寿命の延伸につながるのです。

◎30代・40代の方がインプラント治療を受けることのメリット

年齢を問わず、歯を失ってしまった場合は残っている歯の寿命をできるだけ延ばすことが大切です。毎日の歯磨きに加えて歯科医院の定期検診を受けることでむし歯や歯周病の予防効果が高まり、歯を健康に保ちやすくなります。

補綴治療では義歯の使用感、清掃のしやすさも重要です。保険の部分入れ歯は違和感や入れ歯のずれ・外れがストレスになるケースが少なくありません。ブリッジは清掃性の悪さが原因で汚れや歯垢が残ってしまい、むし歯や歯周病を発症することがあります。

その点、インプラントであれば人工歯根を埋め込むためずれたり外れる心配はほぼありません。毎日のお食事もしっかり噛んで楽しめるようになります。歯磨きもいつもどおりのブラッシングでOKです。

見た目についても、インプラントは人工歯にセラミックを使うため、自然で美しい白さの歯を再現できます（保険の部分入れ歯やブリッジは不自然に見えやすいです）。営業や受付など人前に立つご職業の方、面接やオーディションをひかえている方、結婚式などの大切なイベントのご予定がある方は、審美性の高いインプラントが特におすすめです。

◎歯周病で歯を失った場合でもインプラントはできる？

30代・40代の方が歯周病で歯を失った場合（1歯欠損・多歯欠損）、顎の骨を増やす骨造成を行うことでインプラント治療が可能になるケースがあります。

歯周病で複数本の歯が抜け落ちてしまうケースでは重度の歯周炎を発症していると考えられます。重度歯周炎は必要に応じてエムドゲインやGTR法、GBR法などの歯周組織再生手術・骨造成手術を行うことで歯根膜や歯を支える歯槽骨の再生が期待できます。

あくね歯科では、歯周病で歯を失った方に総合的・計画的に歯周病の治療およびインプラント手術を進めていきます。

【将来の歯の健康を考えた治療を】

30代・40代の方はご高齢の方と比べると顎の骨量が十分にあるため、問題なくインプラント手術ができる可能性が高いです（※）。

（※）患者様や病気の症状によってはインプラントを適用できない場合があります。

インプラントは選択肢のひとつであり、かならずインプラントにしなければならない訳ではありません。当院ではインプラントのほか、ブリッジや部分入れ歯にも対応しています。ただし、ブリッジや部分入れ歯は前述の理由から歯を傷つけやすいです。その点、失った歯の箇所にのみ人工歯根を埋め込むインプラントであれば残っている歯を傷つけず、将来の歯の健康につながります。

歯を失った場合には「今はこれで大丈夫だから」という「とりあえずの間に合わせ」的な理由でブリッジや部分入れ歯を選択するのは良くありません。大切な歯をできるだけ長く保つためにも、残っている歯の寿命もしっかりと考えていただき、治療をお受けになることをおすすめします。