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インプラントが抜ける原因


インプラント治療では歯ぐきの切開やフィクスチャー(インプラント体)の埋め入れなど、外科的な手術を行います。しっかりと安全・正確に手術を行えば埋め入れたインプラントが抜け落ちる確率は低いです。ただし、適切ではない手術を行ったり、手術後のメンテナンスが不足するとインプラントが抜け落ちることがあります。


■インプラントが抜けてしまう原因とは?


インプラント治療において、埋め入れたインプラントが抜け落ちる原因には主に以下があります。

[インプラントが抜け落ちる原因]

①廉価品や粗悪なコピー品のインプラントを使ったことによる定着不全
②適切ではない手術による定着不全
③手術後のメンテナンス不足が原因で起きる感染症


①廉価品や粗悪なコピー品のインプラントを使ったことによる定着不全

日本を含め、世界には数百社以上のインプラントメーカーが存在し、中には廉価品や粗悪なコピー品もあります。

生理学的・化学的に裏付けのない質の低いインプラントパーツを使ったインプラント手術により、インプラントが顎の骨と結合しない、パーツが破損する、などのトラブルが起きていることが医療ニュースを通じて多数報告されています。


②適切ではない手術による定着不全

経験が浅く技術や知識に乏しい歯科医師がインプラント手術を行った場合、適切ではない手術方式によりインプラントが顎の骨と結合しない、感染症を発症する、などのトラブルが起きやすくなります。

適切ではない手術方式の例としては、以下のようなミスがあります。

・手術前の精密検査不足によるミス(顎の骨量が不足している患者様に手術を行ってしまいフィクスチャーがしっかり定着しない、フィクスチャーが顎の骨を突き抜ける、など)
・冷却不足により顎の骨がオーバーヒートを起こし、フィクスチャーと結合しない


③手術後のメンテナンス不足が原因で起きる感染症

インプラント手術後、インプラントを長持ちさせるためには毎日の歯磨きと歯科医院で受ける定期的なメンテナンスが欠かせません(セルフケア+プロケア)。セルフケアを怠ったりメンテナンスに通わなかった場合、インプラント周囲炎などの歯周組織のトラブルが発生する可能性があります。

インプラント周囲炎は歯周病に似た病気(細菌感染症)です。インプラント周囲炎を発症するとインプラントの周りの歯ぐきが腫れて炎症を起こしたり、インプラントを支えている顎の骨(歯槽骨)が細菌によって溶けてしまい、埋め入れたインプラントが抜け落ちることがあります。


■インプラント手術時・手術後のトラブルを避けるために大切なこと


インプラント手術時・手術後に起きるフィクスチャーの定着不全や脱落など、インプラント治療のトラブルを避けるためには以下のポイントを見極めることが大切です。

[インプラント治療のトラブルを避けるための5つのポイント]

1.インプラント治療の経験が豊富な歯科医師か
2.高品質なインプラントパーツを使っているか
3.CTなど、精密機器を使いしっかりした精密検査を行っているか
4.感染症対策は万全か
5.手術後のメンテナンスに力を入れているか


1.インプラント治療の経験が豊富な歯科医師か

インプラント手術は歯科医師の技術と知識および治療経験に結果が左右されます。安全で適切なインプラント治療を受けるためには、インプラント治療の経験が豊富で実績がある歯科医師を選ぶことが重要です。


2.高品質なインプラントパーツを使っているか

インプラントシェアの上位を占めるトップクラスのメーカーは生理学的・化学的に裏付けされた高品質のパーツを供給しています。大学の研究機関との連携や自社の開発チームにより、長年にわたって実験や臨床を行っているため、製品の安全性・精確性が高い点が特徴です。

質が低い廉価品や粗悪なコピー品と比べ、トップクラスメーカーの高品質なインプラントパーツであればインプラント手術中や手術後にトラブルが起きる確率は低くなります。


3.CTなど、精密機器を使いしっかりした精密検査を行っているか

インプラント手術を安全・正確に行うためには、手術前にしっかりと精密検査を行うことが重要です。

精密検査ではCTを使うことで患者様の神経や血管の位置を詳細に確認でき、手術時に神経や血管を傷つけるリスクを下げられます。CTによって顎の形や骨密度などの情報も得られるため、手術時のフィクスチャーの埋め入れ位置を正確にシミュレーションでき、精度の高い治療につながります。


4.感染症対策は万全か

手術中や手術直後に起きる可能性がある細菌感染を防ぐには、感染症対策を万全に行わなければなりません。

器具を洗浄する洗浄機や殺菌・滅菌を行う高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)など、感染症対策のための機器は必須です。上記の機器に加え、院内の空気を綺麗にする空気清浄機や換気システム、口腔外バキューム、ディスポーザブルアイテム(使い捨て品)の使用など、インプラント治療を行う歯科医院には徹底した感染症対策が求められます。


5.手術後のメンテナンスに力を入れているか

インプラントを長持ちさせるには、手術後のセルフケアおよび歯科医院で受ける定期メンテナンスが欠かせません。

毎日の歯磨きに加え、歯科医院で定期的に口腔内・インプラントの状態をチェックしメンテナンスを行うことでインプラント寿命の延伸につながります。


■インプラント手術後のセルフケアはどうするの?


◎自然な歯のブラッシングと同じやり方でOK

インプラント手術後のセルフケアについては、自然な歯のブラッシングと同じやり方でOKです。インプラントのための特別なブラッシングは必要ありません。

以下のポイントをおさえて毎日のセルフケアを行いましょう。

[インプラントの手術後のセルフケアのポイント]

①歯ブラシは「やわらかめ」か「ふつう」の物を使う
②歯ブラシは小刻みに動かして上部構造(人工歯)の汚れを落とす
③インプラントと歯ぐきの境目は歯ブラシを45度の角度で当て、汚れを落とす(境目をブラッシングする際には歯ぐきを傷つけないようにするため歯周病用の極細の毛先の歯ブラシを使いましょう)
④デンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯のあいだの清掃を行う


【インプラント手術や治療院選びでお悩みの方はお気軽にご相談ください】


開院以来、あくね歯科クリニックは2,000症例以上のインプラント治療を行ってきました。豊富な経験があり、インプラント治療の専門的な技術・知識を持つ院長が患者様お1人お1人に合った治療方法をご提案させていただきます。

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あくね歯科クリニック
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